本陣鶴の湯

泉質:硫黄泉・塩化物泉

立寄り4つ目、二日目の二番目のお風呂♪
ここの湯には行き方がいろいろある。田沢湖高原温泉の前のバス停から送迎(要予約)で行くもよし、バスの通る道をてくてく(といってもかなりの距離)を歩くも良し、山歩きの好きな人なら旧道入口というバス停から旧道(ほんとに山道)を歩くも良し・・・
私たちは、送迎の予約も入れてなかったので、バス道1時間と旧道30分を天秤にかけ、結局旧道を歩く事に・・・
私は立寄り湯をしまくる(二泊三日で乳頭温泉郷制覇予定)つもりだったので、着替えやすいようにとスカートにスニーカーという軽装だった(笑) 前日に雨が降っていたので、多少ぬかるんでいるところもあったけど、何とか到着。途中で乳頭山の見晴らしのいいところに木の台が取り付けられただけの展望台があったり、数メートルの
小さなつり橋があったり・・・体力がある人ならこっちの道をオススメするかな?そして無事鶴の湯本陣に到着。
テレビで見るときはいつも人気も少なく、雰囲気のある所に写っているが、実際は人・人・人。半端じゃない人だった。私がこの鶴の湯を知った頃はまだそれ程宣伝もされていなかったので実際に秘湯の雰囲気をだったんだろうけど、今では観光地化されてるなぁと思った瞬間だった。
ここにも泉質の違うお風呂がいくつか。白湯(男女)・黒湯(男女)・女性専用露天・混浴露天が一区画に所狭しと並んでいる。
白湯や黒湯は屋内風呂なので、そこで脱衣を済ませ、混浴露天までタオル一枚腰に巻いて行くおじさん達の姿があったり・・・勿論、私も白湯・黒湯・女性専用露天・混浴露天・・・と全て制覇。
一番入りたかった宿のお湯だけにここだけは全部制覇したかったし♪
どのお湯も白濁し湯ノ花がちらほらと見える状態だったのだが、何故か湯船に浸かると手足の指先が黒くなる。どういう成分がそう作用しているのかは分からないんだけど・・・
湯ノ花は白湯が一番多かったように思う。脱衣所は10個ぐらいのカゴが入る程度の脱衣所があり、
湯船そのものもそれ程広くはない。お湯は少しぬるめなんだけどとても温まる。そして黒湯、ここだけはお湯が濁ってなかったから不思議。そして熱めのお湯で少し固めだった。その奥に女性専用露天風呂が続いていたんだけど、ここはまたよくテレビに出る混浴露天風呂と同じくらい広かった。また女性専用ということもあって多少囲いが景色の邪魔をしていたが、かなり開放感があったように思う。
そして、よくお茶の間でも目にする混浴露天風呂。
ここは流石に普通のタオル一枚での入浴は私には出来なかった。芋の子を洗うような状態の混浴で、しかも湯船のすぐ横には柵のない脱衣所へ繋がる道で、普通にバイクのヘルメットを持った兄ちゃんとかちょっとお酒の入ったほろ酔い気分のおっちゃんとかが歩いているからだ。
私は念のためにと持ってきていたバスタオルを巻いて混浴露天に入ることにした。混浴露天のすぐ横に男性の脱衣所があって、その奥に女性の脱衣所、そして小さな女性用の露天と打たせ湯へと続く。女性用の小さな露天の横にある木の簡易扉をあけると混浴露天風呂へと繋がっているのだ。
私が混浴露天に辿り着いた時には既にせーきさんはのんびりしていたので私も傍に行き、暫し露天風呂を満喫。開放的な景色でお湯も下から湧き出ているので程よい熱さでいい感じ〜♪
ただただ残念だったのは秘湯なんだけど、観光客が多く観光地化されてしまっていた事。私もバスタオルを巻いて露天に入っちゃったから余り人の事言えないけど、かつては秘湯に行くと本当に温泉が好きな人が多く、入り方にも拘るような人が多かったんだけど、流石にここでは通用しないような感じになってしまっていたのがちょっと寂しかった。
それにしてもここのお湯は本当によく温まる。露天なのにも関わらずすぐにぽかぽかになった。暫く使っていたものの、このままじゃ帰り道が歩けないと思い、せーきさんよりも早く退出。
この時ばかりは本当にバスタオルを巻いていて良かったと思った瞬間だった。女性用の露天から混浴への所に木の簡易扉があると前述したが、この扉、女性用露天側から内鍵をかけることができるのだ。何を思ったのか私が出る直前に女性用に戻っていったおばちゃん達がその鍵をかけてしまっていたらしく、私はお風呂伝いに戻る事が出来ず、服を着て歩いている人と同じようにバスタオル一枚で歩く羽目になったのだ。これから脱衣所に向かう人たちからは不思議な目で見られるし、せーきさんはまだ湯船なので私一人好奇の目。めちゃめちゃ恥かしかった。ほんとこの時バスタオルを巻いていなかったら私はどうなってたんだろう???
けど全部制覇したいって言うのもあったので、混浴露天と女性脱衣所の間にあった小さな女性用の露天にも少しだけ浸かる事にした。
その時、小学生ぐらいの女の子と、地元のお婆さんたちが数人いたんだけど、夏の山という事もあったのか女性専用の小さな露天のところにアブが数匹跳んできた。皆キャーキャー言いながら脱衣所に逃げ込んだが、湯船に浸かっていた私は逃げるわけにもいかず思わず湯船に頭まで使って暫く様子を見た・・・少しアブが離れた事を脱衣所のおばあさんたちに教えてもらって脱衣所に逃げ込んだ。
何人かがもう大丈夫だろうと湯船に浸かりに行ったのだが、またアブが現れ、打たせ湯にいるおばさんや湯舟に浸かろうとしている小学生にとまった。打たせ湯の方のおばさんは自分でなんとか払いのけたが、小学生は怖がって固まっている。
皆助けようにもどうしていいか分からなかったのだが、そこはさすが地元のおばあちゃん。そーっとその小学生の女の子に近づき、小学生の頭に止まっているアブを素手で叩いた。
アブは気絶したのか死んだのか分からなかったが、足元に落ち、小学生も無事脱衣所に非難。小さな女性用の露天とその横の女性の脱衣所から拍手が・・・
その後せーきさんも露天からあがり、今度はバス道を1時間歩いて次の温泉に向かった。疲れを取りに行ってる筈なのに、また歩いたら疲れるやん・・・なんて突っ込みは無しにして(笑)