味わいの宿 ときわや

泉質:硫酸塩泉

大学からの友達(いつもの)と温泉へ。
この友達の宿を選ぶ基準はまず、露天風呂が気に入る事。そして部屋の雰囲気(願わくば部屋食)
そんな私たちが伊豆半島から海を眼下に富士山を眺める事ができる温泉と聞けば行きたくなる・・・
そんな理由で私たちはこの温泉を訪問。
始めは沼津から船で戸田港まで・・・と思っていたんだけれど、冬の風がきつく、午後から船が運休になってしまったので急遽路線変更で、三島まで行き伊豆箱根鉄道で行く事に。これがまた山道をうねうねと90分。長かったぁ〜
漸く宿に到着すると玄関ロビーでは生簀の高足蟹がお出迎え。
吃驚しちゃいました♪この土地が蟹が有名って言う事は私たちにとって二の次だったから・・・
友達は旅行会社に勤めているけれど、勤め先を出してしまうと普通のサービスが受けにくく、営業のまなざしが入る事があるから、個人旅行が楽しめないという理由からいつも名乗らないで自分達で宿に連絡を取り予約を入れるんだけど、ここの仲居さんたちはどうやら私たちを女子大生と勘違いしたらしく、どうもぞんざいな扱い。若い娘がこういう旅館にくるなんて・・・と言わんばかりの口ぶりで私たちもいい加減頭にきていたので、それとなく二人とも働いて(しかも接客業♪と)数年経っている事や彼女が旅行会社に勤めている事を二人の何気ない会話に織り交ぜて仲居の様子を見てみることに。
あれまぁ面白いくらい態度が急変。それまで敬語さえもまともに使わなかった仲居(敢えて敬称抜き)がいきなりの敬語。まぁ質の悪い仲居雇ってるんだなぁと思いながらお風呂に・・・
これがまた強風の為露天風呂には寒すぎて行けず・・・(泣)
入りたいけど、流石に12月の海風にふかれながらは辛すぎる・・・
結局露天風呂には入れず窓ガラス越しにしか外を見ることがませんでした。
翌日チェックアウトの際にアンケート葉書があったので、仲居の一部始終を書き、私達も年数は短いなれど接客をしているが客の外見だけの年齢層で判断し、態度を変えるのはいかがなものかと一筆入れ、宿を出る事に。
その時、たまたま玄関先を掃除していたおじいさんが「これから帰るの?まだ時間があるならこの辺案内しましょうか?」といわれ、人のよさそうな感じがしたので自分達の時間は船次第である事を伝えると「じゃあ先に船の時間を見に行こう」と港まで連れて行ってくれて・・・
船に乗るまでに2時間ほどあったので、おじさんが近所の名所と呼ばれる所を案内してくれる事に。
戸田ゆかりの神社に連れて行ってくれたり、おじさんのご自宅の庭の紅葉を見せてくれたり、ホントにいい人でした。
おじさんは「宿はどうだった?」と聞いてこられる事があったのでもしや?と思っていたけど一応言葉をオブラートに包んで話してみた。
おじさんは反論するわけでもなくうんうんと聞いていたんだけど、帰りの別れ際に、良かったら宿から年賀状出したいんだけど、泊まってた部屋の名前教えてと言われ正直に話した。

招待は明かされなかったけど、きっとあの宿のえらいさんだんじゃないかな〜なんて二人で話していた。私達は別に宿の偉い人でも構わない、あった事だしと全てを話していたけど・・・
その後数年間宿から毎年年賀状が届いた。
もしかしたらあの態度の悪かった仲居さんも再教育されたかも・・・部屋の名前がわかれば担当した仲居なんてすぐわかるし。
出すぎた真似だと思う人もいるかもしれないけど私たちは仲居によって宿の価値を下げて欲しくないから(自己満足かもしれないけど)、思ったことはこれからも言っていこうって思った。
まぁ、二人とも学生に間違えられたりは今回が初めてではないから別にその事自体は構わないんだけど、若く見られるとそれだけ対応もぞんざいになる人が多いからその辺が嫌なんだよね〜ホント。