豆腐懐石 猿ケ京ホテル

泉質:カルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉

上越新幹線なら上毛高原駅上越線なら後閑駅から車で20〜30分。後閑駅からでだいたい15キロって書いてあったかな〜。前もって頼んでおけば送迎して貰えるので私たちは後閑駅からの送迎を頼んだ。
去年の旅行が遠出だった為か、今年は特急にも新幹線にも乗らず、在来線を乗り継いで行く事に・・・乗り換え2回、どの電車も1時間以上乗るので結構のんびりできる。私たちは上野で高崎線に乗り換えて高崎まで行き、高崎で上越線に乗り換えて後閑駅まで向かう事にした。
この上越線の電車の中で珍しい(?)色のカミキリムシに遭遇。白と黒のやつは大阪でも横浜でも見た事があるけど、ブルーとグレーのカミキリムシは初。おまけに触覚に等間隔に丸いのがついてるし・・・。初めは窓とか蛍光灯にとまってたのを珍しそうに見てたんだけど、途中で私のかばんにとまって思わず悲鳴を上げちゃった(^^;
せーきさんがカミキリムシを捕まえてくれて、私が窓を開けて外に・・・。よかったぁ〜。昔ながらの窓のあく電車で。

何とか無事後閑駅に到着。少しお待ち頂くかも知れませんと連絡を頂いていたけれど、私たちが駅に着くとすぐ送迎の車が着いたので、載せてもらう。途中で部屋係のおばさんたちが続々と乗り合いバスのように乗ってくるのにはちょっと驚いたけどおばさんたちの世間話をBGMに宿に到着。宿の駐車場には小型のバスが3台。久しぶりに小型とは言えバスの来る宿に来たなぁ〜と思ってみたり。宿に着くと、まず玄関先で靴を脱ぎフロント近くが畳張りなのでなんだか足が安らぐ感じ。フロントを過ぎるとスリッパが置かれているのでスリッパに履き替えてロビーでお絞りとお茶を頂きながらチェックイン、そこで夕飯の時間と朝食バイキングの時間を決める。まだ部屋係の者が到着していませんので・・・とフロントにいたおばさんが部屋へと案内してくれた。「失礼ですが身長は?」と聞かれ「150です」と答えると即座にフロントに置かれている女性用の浴衣の中サイズを持って部屋へと案内された。
部屋は5階の和室。ここの宿は和室と和洋室と選べたんだけど、迷わず和室を予約した私。窓からは谷川連邦が見え、下には玄関先の中庭が見える。う〜ん、山とか自然が見えるって気持ちいいよね〜なんて思いつつ。

部屋に向かう途中で温泉や売店などの場所の説明を受け部屋に・・・
近くに紙芝居とかの場所があるとパンフレットやネットで見ていたのでその辺も今から行けるか聞いてみようと思ったんだけど、忙しかったのか畳み掛けるような説明の後間髪入れず「ごゆっくりおくつろぎくださいませ」とさっさと部屋を出ていっちゃった(^^;
ま、いっか土日は忙しいし、フロントで聞こうかな???なんて思いつつ荷物を置いて時計を見るとすでに16時。夕食は18時半からでお願いしてあるのでそれまでにその紙芝居のところと露天には行きたいと思っていたので早速お出かけ準備。して部屋を出るとさっき送迎で出会ったおばさんたちが各々担当の部屋になにやら持って向かってる。「?」と思いつつ部屋の鍵を閉めようとすると私達の部屋係の人が慌てて「○○さま〜、お饅頭もって行きますのでもう少し部屋で待っててください」との声。慌てて部屋に戻りもう一度座りなおしてお饅頭を頂く。蒸したての和の肉まんって感じ。この部屋係の人に聞こうかな〜と思いながらいたんだけど、なんだか急いでる様子・・・結局聞きたい事聞きそびれちゃった(^^;
お饅頭を頂いて気を取り直して部屋を出てフロントへ。確か紙芝居のところに行く割引券があると調べていたので貰おうかな???と思って行ってみた。ちょうど他のお客様やらマイクロバスの小団体も着いた頃だったらしくタイミング悪かったかな〜と思いつつ靴を出して貰って出かける事に。そこでもやっぱり慌しそうだったのでフロントにおいてある割引券をもって「これ貰っていっていいですか?」と聞くと、「えぇ、どうぞ。・・・あら、大忙しですね」と一言。割引券には17時までと書いてあったので急ぎ足で向かってみる。

ホテルから徒歩3分くらい。まんてん星の湯の隣にある建物が民話と紙芝居の家。セミの声を聞きながら歩いて行ったけれど、チケットを買って入る場所は16時過ぎで既に閉まっていた・・・残念。木枠に組み込まれた紙芝居(郷土の民話)が2つあったのでそれだけ読んで隣のまんてん星の湯の売店をうろちょろ。まだ宿のお風呂にも入ってないのでここの湯にはつからずそのまま宿に戻った。

宿に戻って部屋に入り浴衣に着替えて温泉へ♪・・・とその前に予約制の家族風呂があり、今日は小団体が3組も入ればそうのんびりはできないかも・・・と思って岩風呂の方を21時から予約。無事予約が入ったのでそのまま浴衣で中庭を通って温泉へ向かう。ちょうど他の人たちとも重なる時間帯だったので洗い場はほとんど満席状態(^^;
とりあえずシャワーとかのついてない所でかけ湯をしてそのまま露天風呂へ。露天には藤棚があったりしてきっと藤が咲いてる頃ならきれいかも・・・なんて思いながら露天の真ん中辺りにつかる。露天からは周りの山々や湖が見え、まさに森林浴。山風がひんやりしててかなり心地よかった。
温泉の温度は源泉は結構熱そうなんだけど風がひんやりしてるからか体感温度は程よい感じ。刺激も少ないやわらかめのお湯なので半身浴にはもってこいかも(^-^) 湯の噴出し口は少し熱いかな?と感じるけどそれ以外はゆーっくり入っているとじんわり芯から温まる感じ。う〜んこれなら長湯できそうだ♪
そこへ何組かの家族連れ(お婆ちゃん、お母さん、子供とか)がやってきた。小さい男の子はそのお湯でも熱いと岩に登り「ママー、お風呂にお魚がいるよ」なんてほほえましい事を言ってるかと思えば、いきなりバタ足をはじめる小学生ぐらいの女の子の親子。う〜ん、バタ足はどうかと思うよ〜と思いながら、私も芯から温まったので大浴場の方に戻って見る。
大浴場には普通のお風呂と泡風呂と打たせ湯。打たせ湯のところのお湯はかなり熱かったので足しかつける事ができなかったんだけど、後は露天よりは熱めな感じ。屋内と言う事もあって余り長湯はできなかった。さて・・・と思って洗い場を見てみるもやっぱり満席。まぁ、化粧してるわけでも整髪料つけてるわけでもないし再度かけ湯して上がる事に。

夕方までは館内の廊下を回ってお風呂に行く方法と下駄に履き替えて中庭を歩いて行く方法があり、私たちは中庭を歩いて行ったんだけど、私たちがちょうど入りに行った頃あがってきたおばさま集団とすれ違った。おばさま集団は館内の廊下を歩いてきたらしいんだけど、「あれ?私たち廊下歩いて来たよね〜」「でも、ここに下駄あるし」となにやら不穏な動きが・・・
そう、自分たちがはいてきたスリッパをそこに放置して他の人が中庭を歩いてきた下駄を次々に履いてて行っちゃったみたい。もちろん私がお風呂から上がってきた時には女性用の下駄は一足もなし(>_<) 来た道帰れよ〜と思いつつお風呂から出たところにおいてあった冷水機の麦茶を飲んで部屋に戻る。

夕食は部屋食。もちろん宿の名の通り豆腐懐石。
豆腐を中心としたさっぱりとした食事が並ぶ。6種類の豆腐(とうもろこしの豆腐やら、熊笹の豆腐、豆腐の燻製などおからも含めて6種類)やら、豆乳しゃぶしゃぶ、湯葉を作りながら食べたり・・・めっちゃ堪能。
豆乳って食わず嫌いなところがあったんだけど、この豆乳しゃぶしゃぶがおいしくて♪野菜をたっぷり煮込んでしゃぶしゃぶをした後のスープもおいしいですよと部屋係の人に教わって飲んで見るとこれまたおいしい♪ゴマだれにつけて食べるんだけど生姜がきいててゴマだれのくどさがなくてさっぱり。思わずスープも飲み干しちゃった(^^;
デザートはさっぱり杏仁豆腐に桑の葉の入ったお豆腐のアイス。豆腐好きにはたまらない料理の数々におなかも満腹。薬も飲まなきゃいけないし、在来線での長旅でそれなりに疲れてたのでお酒を飲まずにひたすら食事。部屋係の人も忙しそうだったけど「これだけきれいに食べてくださると嬉しいわ」なんて言われたり(^^;

夕食後20時からお餅をついて民話をきくという時間があるんだけど、今日の私は咳き込みだすと止まらないので他の人に迷惑がかかる・・・と思って遠慮した。結構楽しみにしてたんだけどさすがに周りの人にもお話をしてくださる人にも悪いし・・・きっと子供さん連れの家族はこのお話を楽しみにしてるんだろうな〜なんて思っちゃった。この時間は部屋でのんびりお茶を飲みながら日が暮れて真っ暗になっていく外の景色を見て過ごした。

21時。予約しておいた貸切風呂の時間になったのでお風呂の用意。予定としてはここで貸切風呂に入り、その後男女入れ替わった(19時か19時半に男女入れ替え)お風呂に行こうと、意気揚々とフロントで貸切風呂の鍵を貰いお風呂へ。貸切風呂は檜と岩の2種類あるが、私たちは岩風呂の方を利用した。ここは露天ではなく2面が窓になっている室内風呂。湯の噴出し口では石でできた河童が魚釣りしている(^-^) また台浴場の方に行けば小団体の人たちで洗い場は占領されちゃうかも・・・と思って家族風呂で頭を洗ったり(^^;
貸切風呂は50分利用できるので途中浴衣をはおり鍵をかけて外に出て大浴場の外にある麦茶を飲んだりしながら50分を満喫。その後大浴場に・・・と思ってたんだけど、露天と違い室内風呂になると結構熱めなのと、夜から雨がぱらついてきたのでこの体調のまま雨ざらしの露天につかるのは自殺行為かも・・・とチラッと夕方入ってない方の浴室を覗きに行っただけで入るのはやめておいた。

夕食の後すぐに部屋の布団を敷きにきてくださっていたので部屋に戻りお湯でのほてりを抑えたらそのまま就寝。・・・といっても横になると咳が酷くなるので2時間おきぐらいに咳き込んで起きてしまったのでなんだか寝てるのか寝てないのか分からない私。それでもその短時間では結構深い眠りについてたような気がする・・・

翌朝、朝食はバイキング♪

つくりたてのすくい豆腐とか、お豆腐のちくわとか、水の変わりに豆乳を使用したパンとかお豆腐のアイスとか・・・食べたいと思うものがたくさんありすぎて普段の倍以上の朝ごはんを食べてしまった(^^; 和食も洋食も揃っているので家族連れの多くが3世代で来ているのも妙に納得した。お豆腐だから小さい子にもお年寄りにも負担なく食べられるしね〜
お豆腐のちくわは魚のちくわに比べても癖がなく食べやすい。豆乳を使ったパンはもっちりしていていい感じ♪お豆腐のアイスはバニラ味なんだけど後味さっぱりで口当たりはシャーベットのよう。ホント朝から食べすぎ???なんて思いつつかなりの量を平らげてしまいました。

食事の帰りに売店で昨日民話と紙芝居の家でみた紙芝居の絵本と温泉カルタを購入。荷造りをしてまた送迎バスで送って貰うことに。
途中たくみの里というところやビードロ館があり底に送って貰うことができるとの事。初めはたくみの里も考えたんだけど、送ってもらってたくみの里に着いてから今度駅に出るのが大変そうなので駅から歩けるビードロ館に行く事に。送迎の車には私たちと女性客二人が乗って送ってもらった。一緒に乗った女性客は上毛高原で下り、その後運転してくださってる男性従業員の方と運転中の携帯での通話の事とか話したりしていた。で、気がつくと後閑駅に到着。「あれ?ビードロのところに送りますって言って下さってたのにな・・・」と思いつつ、私たちを下ろした後携帯で話を始められたので、まぁいっか・・・とそのまま後閑駅を後にしてビードロ館に向かうことに。駅から徒歩10分とあったので歩けない距離ではない。てくてく歩き漸く到着。いろんなきれいなガラス工芸に見入ってしまった。1時間以上うろうろしたかな〜。でまたてくてくと後閑駅へ戻る。けど、電車は30分以上来ない。まぁそういうもんだよね〜なんて言いながら待合室でぼーーーっと座って待つ。
ホームから見える景色は田んぼでその外側を囲むように山が見える。待合室にいても飽きない。電車の来る10分前に改札に駅員さんが出てきたので改札を通りホームへ。な〜んかのどかでいいねぇ〜なんて思いつつ電車に乗ってまた高崎・上野経由で帰宅。

食事も温泉も刺激の少ないものが多く、やさしい印象を持った。土地柄かも知れないから一概には言えないけど、相手に隙を与えない口調での接客とか、もう少し従業員の方にゆとりがあったらな〜なんて思っちゃった。大阪人も早口だって言われるけど、その私でもせわしなく感じてしまったのがちょっと残念だったかも。小さなお子さんとかある程度お年を召した方にはすれ違いに声をかけたりという場面に出くわしたから、案外私たちがとっつきにくい客だったのかも(笑)

そうそう民話と紙芝居の家で見た紙芝居が絵本になっていたので買ってきちゃいました。どうやらこのホテルの女将さんが著者の様子。絵本の名前は「てじろのさる」と「かっぱのくすり」。紙芝居の絵もほんわかしていてとても愛らしかったので思わず購入♪個人的にはかっぱのかっぴーが好きかな(^-^)
本屋さんで見かけたら読んで見てくださいね♪